中折れはなぜ起こる？原因と対策を徹底解説

性的刺激で脳が興奮すると、勃起を促す神経信号が陰茎へ送られ、NO（一酸化窒素）を放出。NOによって陰茎海綿体内部でcGMPが増え、血管が拡張し血液が充満することで勃起が起こります。
PDE5という酵素がcGMPを分解すると勃起が収束する仕組みです。^[1]

これら一連の流れには、神経・血管・心理的要因など多方面が関わります。いずれかに問題があると勃起が途切れやすくなり、中折れを起こす可能性が高まります。

脳からの信号を陰茎へ伝える経路に障害があると、勃起を維持するのに必要な指令や化学物質（NOなど）が十分生成されません。途中までは勃起できても、継続のための刺激が不足しPDE5の分解が勝り、中折れを起こします。

高血圧や糖尿病、動脈硬化など血管に問題があると、陰茎海綿体への血流が十分確保できず、途中で血流が減退して中折れしやすくなります。静脈の弁に異常がある場合、血液が流出しすぎる「静脈性ED」を起こすことも。^[2]

ストレスや不安、うつ状態など精神的要因が大きいと、セックスに集中できず途中で興奮が冷めやすくなり中折れを起こします。過去の中折れ体験がトラウマとなり、さらにプレッシャーが強まる悪循環に陥るケースも少なくありません。^[3]

抗うつ薬や降圧剤など一部の薬剤は、神経伝達物質や血圧コントロールに影響し、中折れやED症状を引き起こすことがあります。^[3]
服用中の薬が原因かもと思ったら医師に相談が必要です。

EDや中折れは、血管障害とストレスが同時に存在するなど、複数の要因が重なる「混合性」の方が多いです。原因を特定し、それぞれに合った治療を組み合わせることが改善への近道となります。^[3]

バイアグラ、レビトラ、シアリスなどのED治療薬は、海綿体内部のPDE5を阻害してcGMP分解を抑え、勃起を維持しやすくします。心理的・身体的な原因を問わず、多くのED（中折れ含む）に効果が期待できます。

精力剤やサプリメントは血行促進や栄養補給をサポートする程度で、中折れを直接改善する即効性は基本的にありません。まずはED治療薬の処方が基本となるでしょう。

肥満、高血圧、喫煙などが原因で血管障害が進むと、中折れリスクが高まります。
適度な運動、バランスのよい食事、禁煙、節酒などを行い、血管や心肺機能を健全に保つことで、ED症状の進行を抑えられる可能性が高まります。

ストレスや不安が強い方、過去の中折れでトラウマを抱えている方には、認知行動療法やカウンセリングの併用が効果的です。
ED治療薬の力で勃起維持を成功させれば自信がつき、心理的な要因が徐々に解消されるケースもあります。^[3]

ED治療薬を正しい方法で試しても効果が得られない場合、血管手術や陰茎へのプロテーゼ挿入など外科的治療を検討します。
ただし、こうした手術が必要になるのは中折れ含むED全体のなかでもごく少数で、基本的にはED治療薬や生活習慣改善・心理療法で改善する例が大半です。^[4]