ED治療薬の特徴③　「レビトラ」の効果と副作用

レビトラの製薬会社はドイツのバイエル薬品。開発時は英国や米国の企業とも共同で研究され、最終的にバイエル薬品から販売されました。
一般名は「バルデナフィル」と呼ばれる有効成分を含むED治療薬です。現在、5mg、10mg、20mgの3種類が製造されており、症状の重さや体質に応じて医師が処方します。

近年ではジェネリック（バルデナフィル錠「サワイ」など）も登場し、当院では先発レビトラとジェネリックの両方を取り扱っています。どちらも作用や安全性はほぼ同等とされますが、価格や添加物の違いなどがありますので、医師との相談をおすすめします。

バルデナフィルはPDE5阻害薬に分類されます。男性が性的刺激を受けると脳から指令が出て陰茎海綿体でcGMPという物質が増加し、血管を拡張して血流を集めます。するとペニスは勃起状態に。
一方、勃起をおさめるブレーキ役がPDE5酵素です。バルデナフィルはPDE5をブロックし、一時的にブレーキを弱めて勃起を維持しやすくする仕組み。
「バイアグラ」や「シアリス」も同じ作用機序ですが、レビトラの強みは「効き始めが早い」こと。焦りや緊張下でも役立つとの声も多いです。

1）即効性
空腹時なら服用後15〜30分程度で効き始めるケースが多いです。早い方では10分程度で効果実感との報告も。
ただし、最高血中濃度に達するのは1時間前後なので、行為の1時間ほど前に飲むのが理想的です。

2）硬さの評判
3種のED治療薬のうち、「レビトラはより硬さが出る」と言われることも多いです。とくに中折れ対策を期待する方から支持されており、勃起の安定感を求める方に適しています。

3）持続時間
5mg～10mgで約5時間、20mgでは最大7～10時間程度カバーするとされます。1日複数回の行為にはシアリスのほうが適する場合もありますが、数時間カバーで十分な方にはレビトラでも安心といえるでしょう。

4）食事影響
バイアグラほど厳しくなく、脂肪30％程度の食事なら影響は小さいとされますが、なるべく空腹か軽食時に服用すると効果が発揮されやすいです。

レビトラも他のED治療薬同様に血管拡張を促すため、副作用として「頭痛」「ほてり」「鼻づまり」「血圧低下」「動悸」などが起こることがあります。多くは一時的・軽度ですが、まれに持続勃起症（4時間以上おさまらない）などの重い副作用も報告されています。
その際は速やかに医師の指示を仰いでください。

持病や他の薬との併用注意
「狭心症や心不全などの心血管系障害」「低血圧症」「重度の肝障害」「不整脈治療薬との併用」などの場合、レビトラは服用不可または慎重投与が必要です。必ず医師に持病とお薬手帳を伝えましょう。