お腹周りの脂肪に！ダイエットに効果的な漢方薬「防風通聖散」とは

年齢とともに、太りやすくなったり、お腹の脂肪が落ちにくくなったりするのは、年齢を重ねると代謝をあげて脂肪を燃焼させる働きのある「褐色脂肪」の働きが衰え、脂肪が分解・燃焼しにくい身体になるからです（※1）。

防風通聖散には、交感神経の働きをサポートするマオウや、脂肪の燃焼経路に関係するカンゾウ、老廃物の排出を助けるダイオウなど、18種類もの「生薬（しょうやく）」から抽出されたエキスが配合されています（※2）。

生薬とは、自然に存在する植物・動物・鉱物などのうち薬としての効果があるもののことです。複数の生薬を組み合わせることで、協調的に作用してさまざまな効果を発揮します（※3）。

防風通聖散の主な効果は「脂肪を燃焼する」「便秘を改善する」「高血圧を予防する」「肩こりを解消する」の4つです。

（1）脂肪を燃焼する
防風通聖散に含まれる生薬には、身体を温めて代謝を促し、脂肪を分解・燃焼する効果があります。さらに、不必要な脂質を便と一緒に身体の外へ排出する働きも期待できます。お腹周りなどの皮下脂肪が減りやすくなり、ダイエット効果が見込めます。

（2）便秘を改善する
水分のめぐりをよくすることで排泄を促す効果があり、便通改善につながります。便通改善により腸内環境が整い、便秘を予防できるでしょう。

（3）高血圧を予防する
内臓脂肪が蓄積されると、血圧が上がりやすい傾向があります。防風通聖散は、余分な内臓脂肪を減らす効果があり、血圧の上昇を防ぎます。

高血圧は、脳血管障害や心疾患などさまざまな病気の原因となるので、早めの対策をおすすめします。

（4）肩こりを解消する
肥満によって体重が増加すると肩の筋肉にかかる負荷が大きくなり、肩こりになりやすくなります。また高血圧も肩こりを引き起こす場合があります。肥満や高血圧を解消することで、肩こりの改善につながるでしょう。(※4)

防風通聖散は一般的に、1日3回服用します。防風通聖散をはじめとする漢方薬の多くは、空腹時に服用する方が効果的だといわれているので、食前に水かお湯で服用しましょう。

飲み忘れた場合には、2回分を一度に服用するのではなく、1回スキップするようにしてください。もし、次の服用までに5時間以上、間隔を空けられるようであれば、1回分服用しても大丈夫です。

防風通聖散は、服用してから効果が出るまで半月～1ヶ月程度かかります。すぐに効果を実感できないからといって、自己判断で辞めるのはおすすめしません。（※5）

ダイエット効果のある漢方薬として注目されている防風通聖散ですが、副作用もあるので注意が必要です。

また、まれではありますが重大な副作用があらわれる場合もあります。副作用と初期症状を紹介しますので、下記のような症状がある場合には、すみやかに服用をやめて医師の診察を受けましょう。

・間質性肺炎
初期症状：発熱やから咳、息切れ、息苦しさ

・肝機能障害
初期症状：体がだるい、皮膚や白目に黄色味がかかる

・偽アルドステロン症
初期症状:尿の量が減る、手足や顔のむくみ、まぶたが重く感じる、手がこわばる

・ミオパチー
初期症状：体がだるい、手足に力が入らない、手足のしびれ、手足のつっぱり感

・腸間膜静脈硬化症
初期症状:何度も腹痛・便秘・下痢・腹部膨満などを繰り返す（※6）

また、他に薬などを服用していると、働きをお互いに強め合ったり、弱め合ったりする場合があります。ドラッグストアなどで販売されている一般用医薬品、サプリメントなどの健康食品も含め、服用前に医師に相談しましょう。（※）7

お腹周りの脂肪や便秘が気になるなら早めに対策を！
防風通聖散は「お腹に脂肪がつきやすい」「便秘がち」な人に、特に効果的な漢方薬です。肥満を放置していると、生活習慣病などさまざまなリスクが高まります。

もし、改善したいのであれば早めに行動するのをおすすめします。効果的な漢方薬は体質によって異なります。医師に相談して、自分に合った方法で対策しましょう。