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子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)が男性が接種する効果について

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ここでは子宮頸がんワクチンの男性接種に関して解説しています。そもそも子宮頸がんワクチンとは何か。男性が子宮頸がんワクチンを接種するメリットについて徹底解説しております。

記事の後半では子宮頸がんワクチン接種が可能なクリニックを紹介しています。

ぜひ最後までご覧ください。

こんな人におすすめです

  • 性的に活発な男性
  • 同性愛者やバイセクシュアルの男性
  • 性病に感染した経験がある男性
  • 保健師や医療従事者、介護士などの職業に就いている男性
  • パートナーが子宮頸がんワクチンを接種している女性とセックスをする男性

記事の後半では子宮頸がんワクチンを接種するうえでおすすめのクリニックを紹介しています。ぜひ参考にしていただければと思います。

子宮頸がんワクチンとは

子宮頸がんワクチンとは、女性が子宮頸がんを予防するために接種するワクチンです。子宮頸がんは、女性の生殖器官である子宮頸部に発生するがんであり、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染が原因のひとつとされています。

子宮頸がんワクチンには、主に二種類のタイプがあります。ひとつは、2価ワクチンで、主に子宮頸がんを引き起こすHPV16型と18型に対して免疫を与えます。もうひとつは、4価ワクチンで、さらに、HPV6型と11型にも対応しています。これらのHPV型は、子宮頸がんだけでなく、尖圭コンジローマなどの疾患を引き起こすことがあるため、4価ワクチンが推奨されています。

子宮頸がんワクチンは、女性が性的に活発になる前に接種することが推奨されています。通常、10歳代から20歳代前半までの女性に接種されますが、年齢によっては適応外となることもあります。接種回数は、2価ワクチンは2回、4価ワクチンは3回となります。

子宮頸がんワクチンは、HPV感染を予防する効果があり、子宮頸がんの発症リスクを減少させることが期待されます。しかし、ワクチン接種による副作用もあります。最も一般的な副作用は、接種部位の痛み、発赤、腫れなどですが、ほとんどの場合、軽度で自然に治ります。それ以外の副作用は、極めて稀であり、重篤な副作用は非常にまれです。

子宮頸がんワクチンが男性におすすめな理由

子宮頸がんワクチンは、女性が子宮頸がんを予防するために開発されたワクチンですが、実は男性にとってもおすすめのワクチンとなっています。以下に、男性に子宮頸がんワクチンがおすすめな理由をご紹介します。

  • HPV感染の予防 子宮頸がんは、HPV感染が原因のひとつとされていますが、男性もHPV感染のリスクがあります。男性がHPVに感染すると、性器や口腔のがんを引き起こす可能性があります。また、男性がHPVに感染することで、感染を女性に伝えてしまう可能性があるため、男性がHPV感染を予防することは、女性の健康にもつながります。
  • 尖圭コンジローマの予防 HPVに感染した男性は、尖圭コンジローマという性病を引き起こす可能性があります。尖圭コンジローマは、性器周辺にできるイボ状の病変で、治療が難しく、再発することがあるため、予防が重要とされています。子宮頸がんワクチンは、HPV6型と11型にも対応しているため、尖圭コンジローマの予防にも役立ちます。
  • ワクチン接種の安全性 子宮頸がんワクチンは、ワクチン接種による副作用が少ないことが報告されています。男性が子宮頸がんワクチンを受けることで、副作用のリスクはほとんどなく、安全に接種することができます。

子宮頸がんワクチンの男性接種は海外では当たり前

男性も女性同様に子宮頸がんワクチンを接種することが重要であるという認識が海外では広がっており、男性向けの接種キャンペーンなども行われています。

まず第一に、性行為による性感染症(STI)に関する教育が進んでいるため、男性も女性同様に子宮頸がんリスクの理解が進んでいます。そのため、自身の健康を守るためにも男性自身が子宮頸がんワクチンの接種を希望する傾向が強まっています。

また、近年では男性が子宮頸がんに感染し、感染源となることもあることが明らかになってきており、男性自身がワクチン接種をすることで女性にも保護効果があるという理解が広がっています。さらに、男性においても性器や肛門周辺のがんに対して、子宮頸がんワクチンが一定の予防効果があることが研究によって示されており、男性自身もそのリスクを減らすために接種を希望するケースが増えています。

男性の子宮頸がんワクチンを接種するメリット

男性が子宮頸がんワクチンを接種するメリットには以下のようなものがあります。

  • 尖圭コンジローマの予防 尖圭コンジローマは性病の一種で、男性の陰茎や肛門周辺にできるイボ状の病変です。この病気はHPV感染によって引き起こされるため、子宮頸がんワクチンに含まれるHPV6型と11型に対する免疫効果によって、尖圭コンジローマの予防が期待できます。
  • 他のがんの予防 男性がHPV感染をすると、陰茎や肛門、口腔内などのがんのリスクが増加します。子宮頸がんワクチンはHPV16型と18型に対する免疫効果があり、これらのHPVに感染することで引き起こされるがん、特に口腔内がんや肛門がんの予防に役立ちます。
  • パートナーへの感染リスクの低減 男性がHPV感染をしている場合、パートナーに感染させるリスクがあります。子宮頸がんワクチン接種によって、HPV感染を予防することで、パートナーへの感染リスクを低減することができます。
  • ワクチン接種の安全性 ワクチン接種による副作用が少ないことが報告されています。男性が子宮頸がんワクチンを受けることで、副作用のリスクはほとんどなく、安全に接種することができます。

子宮頸がんワクチンは厚生労働省にも推奨されている

子宮頸がんワクチンが積極的に推奨され始めたのは、2009年に厚生労働省が女性に対する接種を推奨したことからです。その理由は、子宮頸がんが女性に多く発生するが、原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)は男女共通で感染することが明らかになったためです。

また、女性に加えて男性が感染源となることも分かり、男性の接種が注目されるようになりました。

その後、2013年には厚生労働省が男性に対する接種を推奨するようになりました。現在では、子宮頸がんワクチンが男女共に推奨されています。

子宮頸がんワクチンの種類

子宮頸がんワクチンには、現在3種類のワクチンがあります。

  • 二価ワクチン
  • 四価ワクチン
  • 九価ワクチン

いずれのワクチンも、HPVに感染していない人に対して予防的に接種することが推奨されています。また、3種類のワクチンのうち、どれを使用するかは国や地域によって異なる場合があります。3種類のワクチンの違いについて以下まとめました。

二価ワクチン

二価ワクチンは、HPV16型と18型に対して効果があります。これらのタイプのHPVは、子宮頸がんの原因となるリスクが高いとされています。二価ワクチンは、女性に対して使用されることが多く、3回の接種が必要です。

二価ワクチンは、子宮頸がんの発生を防止するための予防接種として開発されました。このワクチンは、HPV16型と18型に対する抗原を含むたんぱく質を体内に導入することで、免疫系を刺激します。この刺激により、体内にHPV16型や18型のウイルスが入ってきたときに、免疫系がこれを攻撃し、感染を防ぐことができます。

二価ワクチンの接種は、子宮頸がんを引き起こすリスクが高い10代から20代前半の女性に推奨されています。接種は、3回のスケジュールに従って行われます。2回目の接種は、初回接種から1〜2か月後に、3回目の接種は、初回接種から6か月後に行われます。2回目と3回目の接種は、初回接種と同じタイプのワクチンを使用する必要があります。二価ワクチンは、重度の副作用が報告されていませんが、軽度の副作用があります。副作用には、注射部位の痛み、発熱、頭痛、吐き気などがあります。

四価ワクチン

四価ワクチンは、HPV6型と11型に加えて、子宮頸がんの原因とされるHPV16型と18型にも対応したワクチンです。女性に限らず、男性にも推奨されており、3回の接種が必要です。

四価ワクチンは、HPVウイルスに感染しても症状を引き起こさないHPV6型と11型に加えて、子宮頸がんを引き起こすリスクが高いHPV16型と18型にも対応しています。これにより、女性の子宮頸がんだけでなく、男性の肛門がんや喉頭がんなど、他のがんの予防にも役立つことが期待されています。

四価ワクチンの接種は、10代から20代前半の女性に加えて、11歳から12歳の男性にも推奨されています。接種は、二価ワクチンと同様に、3回のスケジュールに従って行われます。2回目の接種は、初回接種から1〜2か月後に、3回目の接種は、初回接種から6か月後に行われます。四価ワクチンも、重度の副作用が報告されていませんが、軽度の副作用があります。副作用には、注射部位の痛み、発熱、頭痛、吐き気などがあります。四価ワクチンの接種により、HPVによるがんや疾患のリスクを低減することが期待されます。

九価ワクチン

価ワクチンは、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染症の予防に用いられるワクチンで、HPV16型および18型の他に、HPV31型、33型、45型、52型、58型、および6型、11型も含まれます。これらのHPV型は、がんや性器疣贅などの病気を引き起こす可能性があります。

九価ワクチンは、2回または3回の接種が推奨されており、12歳から26歳までの女性と、12歳から21歳までの男性に使用されます。ワクチン接種は、性的活動を開始する前に行うことが推奨されています。

九価ワクチンは、HPV感染症を予防するために非常に有効であることが示されており、特にHPV16および18型による子宮頸がんの発症を予防するために有効です。九価ワクチンは、他のHPV型によるがんや性器疣贅などの病気の発症リスクも減少させることができます。

子宮頸がんワクチンを男性が打つことでの健康効果

男性が子宮頸がんワクチンを接種することによって、以下のような健康効果が期待されます。

  • 子宮頸がんリスクの低下:男性は子宮頸がんに罹患することはありませんが、男性が人類パピローマウイルス(HPV)に感染し、性行為を通じて女性に感染源となることがあります。男性が子宮頸がんワクチンを接種することで、HPV感染のリスクが低下し、女性に対しても感染を予防することができます。
  • 陰茎、肛門周辺のがん予防:男性もHPV感染によって陰茎や肛門周辺のがんに罹患するリスクがあります。子宮頸がんワクチンは、男性が陰茎や肛門周辺のがんに罹患するリスクを減らすことが期待されています。
  • 性器いぼ(ジェンタイル・ウォーツ)予防:性器いぼは、男性の陰茎や肛門周辺にできるイボ状の病気で、HPV感染によって引き起こされます。子宮頸がんワクチンは、性器いぼの予防にも効果があります。

以上のように、男性が子宮頸がんワクチンを接種することで、自身の健康を守るだけでなく、女性への感染リスクや、他のがんや性器いぼなどの感染リスクも低下することが期待されます。

子宮頸がんワクチンを男性が接種した際の副反応について

子宮頸がんワクチンを男性が接種した際には、一般的に軽度の副反応が発生する場合があります。副反応には、接種部位の痛みや腫れ、発赤、発熱、頭痛、倦怠感などがあります。これらの症状は、数日から1週間以内に自然に解消する場合がほとんどです。また、非常に稀に、アナフィラキシーショックと呼ばれる重篤なアレルギー反応が起こることがありますが、接種後30分間の観察により早期に対処することができます。副反応の程度や頻度は、個人差や年齢などによって異なることがあります。何か問題がある場合には、医師や医療従事者に相談することが大切です。

以下は、子宮頸がんワクチン接種後の副反応の対処法の一般的な指針です。

  • 接種部位のケア:接種部位に痛みや腫れがある場合は、アイシングや温湿布などの方法でケアし、症状を軽減します。
  • 薬物療法:痛み、発熱、頭痛などの症状がある場合は、医師に相談して、鎮痛剤や解熱剤などの薬を処方してもらうことができます。
  • 経過観察:接種後の症状は数日から数週間で治まる場合がほとんどですが、症状が重度である場合や長期間続く場合は、医師に相談することが重要です。
  • 注意喚起:接種前に医師に接種予定日を伝え、アレルギーや持病の有無などを告知することが重要です。また、接種後には、医師から指示された通りに行動することが重要です。

副反応が重度である場合や持続する場合は、速やかに医師に相談することが重要です。特に、呼吸困難、蕁麻疹、めまい、意識障害などの症状が生じた場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。

子宮頸がんワクチンの接種する場合にクリニックを選ぶ際のポイント

子宮頸がんワクチンを接種する場合には、以下のポイントに注意することが重要です。

  • 信頼できる医療機関を選ぶ
  • 専門の医療従事者に接種してもらう
  • 清潔な環境で接種する
  • 事前に問診票を提出する
  • 接種後のフォローアップについて確認する

信頼できる医療機関を選ぶ

子宮頸がんワクチンは、医療機関で接種することが必要です。接種を希望する場合には、信頼できる医療機関を選ぶことが重要です。公式の医療機関や予防接種が行われているクリニックを選ぶようにしましょう。

専門の医療従事者に接種してもらう

子宮頸がんワクチンの接種には、専門の医療従事者が必要です。医師や看護師などの専門家に接種してもらうことで、安心して接種を受けることができます。

清潔な環境で接種する

接種の場所や器具などは清潔に保たれていることが重要です。クリニックが清潔な環境であるかを確認することで、安心して接種を受けることができます。

事前に問診票を提出する

接種前には、問診票を提出することがあります。事前に正確な情報を提供することで、医師や看護師が安全な接種を行うことができます。また、既往症やアレルギーがある場合には、医師に事前に相談することが大切です。

接種後のフォローアップについて確認する

接種後には、フォローアップが必要な場合があります。接種後の経過を確認する方法や、症状が発生した場合にどのように対処するかなどについて、医師や看護師と事前に確認することが大切です。

子宮頸がんワクチンを接種するのにおすすめクリニック3選

子宮頸がんワクチン接種におけるおすすめのクリニック3選を紹介しています。

  1. メンズケアクリニック新橋院
  2. パーソナルヘルスクリニック
  3. 大場内科クリニック

以下にそれぞれの違いや特徴についてまとめました。

メンズケアクリニック新橋院

引用元:mens-care-clinic.com

メンズケアクリニックは男磨きの手助け医療を通じて行うことを目指している男性に特化したクリニックです。

男性に特化したメンズ向けの美容医療を提供しています。クリニックでは性病の診療も対応しており、性を謳歌しつつパートナーに優しい男性をサポートしています。

平日夜22時まで診療しており、仕事で忙しい男性も仕事帰りに通いやすいのがポイント。予約はHPからLINE登録することで可能になり、予約情報の確認や基礎知識の情報なども提供することができます。

メンズケアクリニック新橋院
診療項目男性向けの美容皮膚科、ワクチン接種、性病検査・治療
料金9価子宮頸がんワクチン
26,150円
4価子宮頸がんワクチン
16,000円
予約方法LINE予約
所在地東京都港区新橋1丁目 8-4 丸忠ビル7F-B
営業時間平日18:30~22:00/休日 10:00~18:00
アクセス東京メトロ「新橋駅」より徒歩1分

パーソナルヘルスクリニック

引用元:https://ph-clinic.org/

パーソナルヘルスクリニックは、性病の予防・検査・治療を専門とするクリニックです。

性病について、どなたでも安心・快適に受診できるよう、患者様のプライバシーに最大限配慮しています。夜間診療も対応しており、待合室は全てパーソナルブースにし、お互いの顔が見えない工夫をしていて、保険証を含めた個人情報の提示は必要ありませんので安心して来院することができます。

パーソナルヘルスクリニック
診療項目性病・ワクチン接種
料金HPV9価ワクチン
(国産)
初回費用:33,000円 (税込) + 診察料
2回目・3回目:各 33,000円 (税込)
予約方法不要で接種可能
所在地東京都文京区湯島3-39-3上野不二ビル6F
営業時間月・火・木・金 14:30 – 20:30
土 12:00 – 15:00 16:30 – 20:00
休診日
水曜日・日曜日・祝日
アクセス銀座線【上野広小路駅】…徒歩1分
大江戸線【上野御徒町駅】…徒歩2分
千代田線【湯島駅】…徒歩3分
JR京浜東北線・山手線【御徒町駅】…徒歩4分
日比谷線【仲御徒町駅】…徒歩8分

大場内科クリニック

引用元:https://obanaika.com/

大場内科クリニックは相模原近隣地域の「かかりつけ医」として、一般内科ばかりではなく、気管支喘息、糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症(痛風)、循環器科・消化器科・呼吸器科外来、メタボリックシンドローム外来、睡眠時無呼吸症候群(いびき)外来/CPAP外来、在宅酸素療法(HOT)、禁煙外来まで得意としています。

また受診も紹介状無しでいつでも可能、オンライン診療も行っております。
多くの予防接種に対応しており、定期検診、さまざまな症状に対応した診察をしているので相談しやすいクリニックになります。

大場内科クリニック
診療項目内科・糖尿病・循環器内科・呼吸器内科・消化器内科
料金9価子宮頸がんワクチン(シルガード9)
26,150円
4価子宮頸がんワクチン(ガーダシル)
16,000円
予約方法電話もしくわWebサイトから
所在地神奈川県相模原市中央区相模原
1-2-6 カスミビル相模原1F
営業時間診察時間
月曜日〜土曜日09:00〜12:30
月曜日〜土曜日15:00〜18:00
休診日木曜・土曜午後・日曜・祝日
アクセスJR相模原駅南口から徒歩1分
JR相模原駅南口バス乗り場から徒歩1分

まとめ

子宮頸がんワクチンは女性のみならず、男性にも効果的なワクチンです。男性が接種することで、自身の健康を守るだけでなく、パートナーや家族の健康も守ることができます。さらに、男性自身がウイルスを保有している場合には、他の人に感染を広げることを防ぐことができます。男性の接種によって、子宮頸がんによる死亡や患者数の減少が期待されます。また、性器や口腔咽頭がんの予防効果もあるため、健康的な性生活を送るためにも男性の接種が重要です。